RMT対策について

最近はご無沙汰ですが、昔からゲームが好きで、なかでもMMORPGには多くの時間を費やしました。

MMORPGではゲーム内での経済活動が楽しみの一つですが、そこで問題になるのがRMTです。RMTの是非についてここで述べることはしませんが、ほとんどのMMORPGでは禁止されており、いろいろな対策が採られています。

このRMT対策の一つとして、贈与税を導入すればいいのではないかと私は思います。

RMTとはゲーム内の資産を現実のお金で購入することなので、ゲーム内だけ見ると一方的な資産の移動が行われます。その一方的な資産の贈与に税金をかけるのです。

例えばゲーム内通貨100万が1万円で販売されているケースを考えます。

100万通貨=1万円

そこに50%の贈与税を課すと50万通貨がシステムに回収されますから、利用者(客)のキャラクタは50万しか受け取ることができません。

客が100万通貨を受け取るためには、200万通貨を渡す必要があります。

200万通貨=1万円

RMT業者はいろいろな手段でゲーム内通貨をかせぐ(生産)するのですが、当然そこにもコストが発生しています。100万通貨をかせぐのに3000円のコストがかかったとすると7000円の儲けですが、50%贈与税のもとでは4000円の儲けに縮小されます。税率を75%にすれば業者に赤字がでてしまいます。

このように贈与税を導入することでゲーム内通貨の価値を相対的に下げることができ、RMTでは採算が取れない状況を作り出すことができます。

副作用として、健全なプレイヤーの取引にも課税される状況が発生してしまいますが、そもそも正常なプレイ中に一方的な資産の移動をするケースが考えにくいため、影響は限定的だと考えられます。唯一考えられるのが、傭兵のように他のプレイヤーの助力に対して報酬を支払う場合ではないでしょうか。

実際に導入するには、課税機能を導入するなどゲームシステムの根本から対応しなければなりませんし、ゲームの穴を塞いで不正に通貨を生産されるのを防いだり、いわゆるBOTによって低コストで通貨を稼がれるのを防ぐなど、従来の不正対策は継続する必要があります。

それでも、ゲーム内の世界だけで完結できる贈与税は、RMT対策の有力な手段のひとつになりうると私は考えます。